院長エッセイ~育む~
- HOME
- 院長エッセイ~育む~
植物は環境次第で育ち、花を咲かせ、実がなります。脳神経は植物のように育む必要があります。
日々の生活の中でヒントにして頂ければと思い、私自身の取り組み方などを綴っています。
2026年4月
筋膜
春がやってきて自然界も色とりどりに伸び伸びと活動し始めました。社会も新年度を迎え、新たな希望と目標をもって進み始める時期です。寒さで縮んでいた心身を解き放ってやる絶好のタイミングですが、頑張り過ぎて無理を重ねると思わぬ不調を招きかねませんので注意が必要です。そこで今月は「伸び伸び」させるコツとして筋膜のお話をしましょう。
筋肉を包んでいる薄い膜のことを筋膜といいますが、これは包み紙のような単純なものではありません。筋肉は部位ごとに異なる役割を持っていますが、筋膜は個別の筋肉の枠を超え、複数の筋肉が共同してスムーズに動くよう調整する役割を担っています。また膜には多数の血管や神経が張り巡らされており、筋肉に血液や栄養を届け、情報を伝達します。したがって、この膜が縮んで癒着した状態では、十分な血液、栄養、情報が行き渡らず、身体機能が低下してしまうのです。ストレッチ体操で大切なのは、筋肉そのものだけでなく、この膜を伸ばすという意識を持つことです。
実は筋膜に相当する膜はすべての器官、臓器、細胞にもあり、総称してファスシア(Fascia)と呼ばれています。筋肉のファスシアを、私たちは便宜上、筋膜と呼んでいるのです。全身がこのファスシアで包まれ、機能しているのです。脳や神経も例外ではありません。筋膜はその一部です。この膜がないと、互いの器官や組織は密着して動きがとれませんので、各々の膜が滑らかに接触する必要があります。内臓の不快も筋膜の神経が反応して脳に伝えます。肩こりはこの膜同士の滑りが悪くなったものです。したがって普段から全身の膜が伸びるような動きが必要です。筋トレではありません。
話は少し違いますが、透明性、伸縮性のあるこの膜を普段の生活の一つ一つでもイメージして取り組むと、周りの雑音が気にならなくなり、柔軟な集中力が増します。膜の応用編です。身体を包む膜の柔軟性を、ぜひこころや思考の柔軟性にも応用してみてください。
バックナンバー
過去に掲載されたエッセイ&語録をご覧になれます。
ご覧になりたい月をクリックしてください。
2026年
2025年
2024年
2023年
2022年
2021年
2020年
2019年
2018年




